03.何か表示してみますかぁ(その3)-プログラムコードを書き込む
 

前回作成したフォームに、「表示」ボタンをクリックすると、「○○さん、お元気ですか?」というメッセージを記載したダイアログを表示するようプログラムコードを書き込みます。

VB2005では、ソフトに何かを指示した時、何らかの動作をするというのが基本です。
今回の場合は、ボタンをクリックした時、ダイアログを表示するという部分をプログラムコードで記載すればOKです。
実際にやってみましょう。

「表示」ボタンをマウスでダブルクリックするとコード画面が表示され、以下のコードが既に書かれています。

Public Class Form1
Private Sub Button1_Click(ByVal sender As System.Object, ByVal e As System.EventArgs) Handles Button1.Click

End Sub
End Class

これはButton1即ち「表示」ボタンがクリックされた時のコードを表示しています。(ByVal senderAs System.Object,・・・・・・というような難しそうなことがいろいろなことが書かれていますが、今は無視して下さい。)しかし、このコードには何をするかが記載してありません。
そこで、その記載していない部分を記述します。
「○○さん、お元気ですか?」というメッセージを記載したダイアログを表示します。メッセージのダイアログ表示にはMessageBox.Showという命令を使います。

MessageBox.Show(表示したい文字列)

という形を取ります。
さて、表示方法はわかりました。次の問題はテキストボックスに入力した名前をどうやってダイアログの文字列に入れるかです。

とにかくテキストボックスから入力された名前の情報を引き出すしかありません。
まずどこから情報を引き出すかをコンピュータに教えてあげる必要があります。
フォームおよびコントロールにはそれぞれ名前がついています。先程、「表示」ボタンをダブルクリックした際に表示されたプログラムコードがButton1_Clickとなっていたのも、「Button1」という名前をそのボタンが持っていたからです。

では、その名前をどうやって確認するかですが、例えば今回のテキストボックスを選択すると画面右のプロパティ欄の「プロパティ」の文字の直下に「TextBox1」という文字が太字で表示されています。それがそのテキストボックスの名前です。(この名前は好きなように変更できるのですが、それは別の機会と致しましょう。)
この TextBox1から情報を引き出します。しかし、このTextBox1は様々な情報を持っています。背景の色であったり、入力される文字であったり。
今回の入力された名前はTextというところに情報を持っています。
では、TextBox1のTextの情報を使いますよというには、プログラムコードではどう記述したらよいのでしょう?TextBox1.Textと書きます。「の」に相当する部分をピリオドで表すのです。

「さん、お元気ですか?」の部分は変わることのない、固定の文字列です。その場合は、"さん、お元気ですか?"というように、ダブルクォーテーションで囲みます。

あとは先程のTextBox1.Textと固定文字列を連結します。連結する場合は「&」という記号で連結します。

TextBox1.Text & "さん、お元気ですか?"

という記述になります。
これでテキストボックスに名前、例えば「Haseta」を入力すると、

TextBox1.Text1[=Haseta] & "さん、お元気ですか?"

"Haseta" & "さん、お元気ですか?"

"Hasetaさん、お元気ですか?"

というように処理されるわけです。

この記述をMessageBox.Showに入れます。

MessageBox.Show(TextBox1.Text & "さん、お元気ですか?")

これで、メッセージのダイアログを表示する部分が完成です。
最初に記載したコードと合わせてみます。

Public Class Form1
Private Sub Button1_Click(ByVal sender As System.Object, ByVal e As System.EventArgs) Handles Button1.Click
MessageBox.Show(TextBox1.Text & "さん、お元気ですか?")
End Sub
End Class

これで完成です。

ではこれを実行してみましょう。

画面上部のいろいろなアイコンが並んだツールバーの中で、真ん中辺りに再生ボタンのような「続行」というボタンがあります。これをクリックすると、しばらくしてプログラムが実行され、作成したフォーム 画面が表示されます。

ここで、テキストボックスに任意の名前を入れてみます。
実行画面で名前を入力
そして、「表示」ボタンをクリックすると確かにメッセージのダイアログが表示されました。
実行画面でメッセージダイアログ表示
確認も完了です。

大体VB2005でのプログラミングの雰囲気はわかっていただけたでしょうか?
次回は今回の題材をもとに、もう少し突っ込んだ話をしたいと思います。